交通事故への対応の方法を誤ると、示談金の減少や示談の長期化という結果を招く可能性があります。そこで、事故が発生してから示談までの間、どの段階で、どのようなことに注意すべきかを流れに沿って解説します。
事故が発生したら安全を確保し、負傷者がいる場合は救急車を呼びます。交通事故が発生した場合の警察への通報は、道路交通法ですべての運転者に定められた義務です。通報義務は加害者だけでなく、被害者にも義務付けられています。通報を怠ると、報告義務違反として2ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金を科せられるおそれがあります。
加害者の中には警察への届出を避けたいという理由で、その場で示談を申し出てくる場合があります。しかし、絶対に応じてはいけません。現地での示談でも一度応じてしまうと、事故後に怪我や損害が発覚した場合でも、治療費・損害賠償の請求が困難になる場合があります。
事故後はできる限り早く病院で診察を受けてください。事故から日にちが空いて受診すると、事故による症状かどうかの判別がつかないされる危険性があります。なお、病院で治療を受けなければ、交通事故で怪我をしていても人身事故扱いになりません。病院で診断書を取得して、警察へ人身事故の届出をしてください。
通院方法や病院対応を誤ると、治療期間の短縮、慰謝料の減額、後遺障害の不認定といった不利益を被る可能性があります。この時点で、弁護士に相談することがおすすめです。なお、怪我をしている場合は、基本的に人身事故の届出をすることをおすすめします。
この点、加害者が免停になるのがかわいそう等の理由で物損事故扱いにする方がしばしばいらっしゃいます。しかし、物損事故扱いとした場合、後々、大きな怪我をしていないと判断され、治療期間や後遺障害で不利益を被る可能性があります。そのため、弊所では基本どおり人身事故の届出をしていただくことをおすすめしています。
症状固定とは、治療を継続しても症状の改善が見込めないという段階を指します。症状固定や完治した場合は損害額が確定するため、示談交渉を進めることが可能です。症状固定までの期間が長いと入通院慰謝料が増え、通院期間が長いと後遺障害等級に認定される可能性も高まります。
保険会社の中には費用を押さえるために、少しでも早く症状固定にしようとするケースがあります。万が一、保険会社に症状固定と言われても、医師と相談した上で、慎重に症状固定時期を判断しましょう。
医師から症状固定と診断されたら、その時に残っている症状は後遺障害となります。後遺障害の等級認定には原則として認定の審査を受ける必要があります。なお、症状固定後に残ってしまった症状や痛みを一般的に「後遺症」と呼びますが、等級認定がなされない後遺症については、原則的に後遺障害慰謝料の請求はできません。
後遺障害等級認定の獲得には、正しい検査と適切な後遺障害診断書の作成が重要です。医師に作成を依頼する前に、後遺障害に詳しい弁護士に相談しましょう。
交通事故による損害が確定し、請求額を計算できるようになった時点で、示談金額の交渉を行います。請求したい賠償額の根拠となる資料や領収書がある場合は、控えを取った上で保険会社に送付しましょう。損害額や過失割合などについて合意できれば示談が成立となり、示談書が送付されます。
交通事故のプロである保険会社は、自社の支払基準にしたがった低い金額で示談しようとします。あるべき金額より低い示談金だったとしても、一度示談してしまったら、取り消すことはできません 。示談交渉をする前に、交通事故に強い弁護士に妥当性を確認しましょう。
まとめ
交通事故の示談交渉を弁護士に任せることで、被害者の方は法律の専門知識を活用し、適正な賠償額を請求することができます。
また、心理的な負担も大きく軽減できるため、示談交渉の際は交通事故に強い当事務所に一度にご相談ください。